第2章 肌の構造や仕組み

ここでは私たちの肌(皮膚)の構造仕組みについて学習していきます。

image

私たちの肌(皮膚)は3枚の層のような構造になっています。

  • 表皮
  • 真皮
  • 皮下組織

の3層構造になっています。

表皮

表皮は一番外側に位置している皮膚です。なので、私たちが目にしている肌は「表皮」です。比較的薄くて丈夫な層だと言われています。

基本的に水などの水分は通さず、裂傷などのない肌の場合は細菌やウィルスなどの異物を侵入するのを防いでくれます。内蔵や筋肉、神経や血管を守る役目もあります。

表皮の外側は角質といい、足の裏など保護が必要な場所は他の部分よりも角層が厚くなっています。

表皮の美しさは肌の美しさと直結しており、これは表皮内の水分と油分がバランスよく保たれている状態です。

また表皮にはメラノサイトという細胞が存在しています。この細胞は皮膚の色を作るメラニン色素を作ります。メラニンは紫外線などの有害物質を遮断してくれる働きをします。

メラニンはシミの原因とも言われておりますが、表皮のターンオーバーが正常な周期で行われることにより、古くなった細胞を角質として外に排出することで美しい肌を保ちます。

表皮の一番内側の基底層というところでは、日々新しい細胞(ケラチノ細胞)が生まれています。ケラチノ細胞はその後から生成される細胞に下から押し上げられて角層という表皮の上部へ移動していきます。

身体の部位により若干違いはありますが「約2週間」かけて角層の一番上に到達し剥がれ落ちていきます。

表皮におけるこの働きを「ターンオーバー」といい基底層から角層に到達して自然に剥がれ落ちるまでには「4週間周期」で繰り返されます。

真皮

表皮の下にあるのが「真皮」です。大部分がコラーゲンでできている厚い層です。

この真皮があることで、肌は柔軟で丈夫な組織になっています。

真皮内にはいくつかの組織が含まれています。

一つ目は神経の末端の「神経終末」です。

痛みや感触、温度などを感じる部分です。手や足の末端はこの神経が密集している場所で、特に敏感に感じられる場所です。

二つ目「汗腺」です。

汗腺は熱やストレスに反応して汗を出します。人は汗をかくことによって体温の調節を行っています。

三つ目「皮脂腺」です。

皮脂腺では皮脂を分泌します。皮膚に潤いを与えてくれ、皮膚を保護します。

四つ目「毛包」です。

毛包では様々な種類の毛を作っています。この一部の毛包には傷ついた表皮を再生してくれる幹細胞も含まれています。

五つ目「血管」です。

皮膚に血管を通して栄養を行き渡らせたり、体温調節などの働きをします。暑さを感じると血管を拡張させ血液の量を増やして、熱を放出します。その逆で寒い時には血管を収縮させて熱が外部へ逃げないようにする働きをします。

真皮のコラーゲンやエラスチンの繊維は肌に触れた時の弾力のもととなっています。繊維の中には水分やタンパク質、ヒアルロン酸が含まれておりそれらの減少がシワやたるみの原因となります。

皮下脂肪層(皮下組織)

真皮の下には「皮下脂肪」があります。肌への衝撃を保護するためのクッションの役割やエネルギーを蓄える働きがあります。また、保湿もしてくれます。

皮下脂肪の層は部位によって厚さが異なり、目の上のまぶたなどは薄く腹部や臀部などは厚くなっています。

皮膚のターンオーバー

ここでお肌の美しさと関わりが深いのは「表皮のターンオーバー」です。

ターンオーバーは「表皮内のケラチノ細胞が生成されてから剥がれ落ちるまで」一連の働きのことを指しています。

このターンオーバーは年齢生活習慣、また紫外線などの外部からの刺激などが原因で乱れてしまいます。

おおよそ4週間かけてターンオーバーは繰り返されますが、ターンオーバー周期の乱れにより本来剥がれ落ちるはずのものが表皮に止まることで小ジワや乾燥、お肌の乱れに繋がります。

これらのことから、潤いのある新鮮な肌を保つためにはこの古くなった角質を取り除くことで改善されます。

ターンオーバーを整えるには、角質を落とすピーリング化粧品などがお勧めです。古くなった角質を微量な酸(ピーリング成分)などで取り除いてくれます。

他には、規則正しい生活をすることなども大切でしょう。日々の食事から十分な栄養を摂取することや睡眠を十分とり、ストレスをためない事も美しいお肌のためには大切です。