第3章:瞑想

瞑想とは

瞑想は八支則の教えを順に進めていくことが瞑想を深める上で最も良い方法であると言われています。

日常生活の考え方や行動に気をつけて、理想的な姿勢をとり、呼吸を深め、感覚を制して集中を測ることで瞑想が深まり、最高の境地に至ります。

瞑想の起源

瞑想の歴史は、今から約4,500〜5,000年前の紀元前2,500年頃のインダス文明にあると言われています。

インダス文明最大級の都市遺跡「モヘンジョ=ダロ」から、坐法を組んで瞑想する神像や様々なポーズをとる陶器製の小さな像などが発見されました。
瞑想の起源をあらわす最古の資料とされています。

こんなときにオススメ

瞑想は、頭の中が大忙しなときにオススメです。
仕事のこと、家庭のこと、人間関係、将来のこと…

私たちは毎日約1万個もの思考をすると言われています。

ですが、多くの考えが毎日・毎分同じ考えのサイクルをグルグルと回り、悪い癖のように思考回路がパターン化されています。
瞑想することで、考え方の癖や思考のパターンに気づいて、それに固執しない心の力をつけていきます。

その結果、ストレスや不安・心配事を軽減して、心身ともに落ち着いたリラクゼーション効果を得ることができます。

瞑想はいつ行う?

瞑想は朝昼夜いつおこなっても構いません。

朝起きてからおこなうと、頭がクリアになって清々しい一日のスタートを切ることができます。
日中は、電車やバスなどの移動時間、仕事や家事の休憩時間に行うことで気分転換になります。
夜おこなうと、一日の疲れをリセットして睡眠の質がアップします。

最も効果的な時間

ヨガでは、夜明けと日没後に自然のエネルギーがみなぎっていると言われています。

特に、日の出の96分前〜日の出までの時間は最も神聖な時間帯のことをブラフマムフールタといい、空気が澄んでいて静かに瞑想をするのに最も効果的とされています。

瞑想の効果

  • ストレス解消
  • イライラや不安の軽減
  • 思考がクリアになる
  • 人間関係の改善
  • 心が穏やかになる
  • 直感が目覚める
  • 不眠症改善
  • 睡眠の質が向上
  • 血圧が下がる
  • 免疫力アップ
  • 物事をジャッジしなくなる
  • 魂とつながる など

瞑想する時の環境

①清潔で心地の良い環境でおこなう

瞑想する場所は大切です。
部屋が散らかっていたり、狭くて閉塞感を感じるところは目を閉じていてもリラックスできません。

清潔で心地のいい空間は、心と身体をリラックスさせます。
瞑想前に部屋を片付けたり、観葉植物や花を飾るなどして、清潔で心地良い環境を作りましょう。

②アロマやお香を焚く

お気に入りのアロマやお香を焚くとリラックス効果がアップします。
お気に入りの香りやその時の気分に合わせて好きな香りを選んでみましょう。

オススメのアロマオイル
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オススメのお香
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③部屋の照明を調整する

部屋の照明が明るいと、意識が覚醒して交感神経にスイッチが入りやすくなります。

間接照明やキャンドルなどオレンジ色の柔らかな照明は、副交感神経が優位になるのでリラックスして瞑想することができます。

④部屋の温度調整

ある研究によると、部屋の温度を25度にすると集中力がアップすると言われています。

快適な温度は個人差がありますが、寒すぎず暑すぎず、自分にとって最適な温度に設定しておこないましょう。

瞑想する前に準備すること

①リラックスできる服装

身体を締め付けない、ゆったりとした服装でおこないましょう。

オススメの服装
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パネットワン七分袖
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②ヨガやストレッチなどで軽く身体を動かす

瞑想の前に太陽礼拝などで軽く身体を動かすと、身体がリラックスして瞑想時の集中力がアップします。

③呼吸を整える

呼吸は心の状態と密接に結ばれています。

安定した一定のリズムの腹式呼吸は、自律神経のバランスが整って意識が内側に向きやすくなります。

カパラバティやナディーショーダナなどの呼吸法で心身を浄化するのもオススメです。

あると便利なもの
時間を決めて瞑想する場合は、タイマーをセットしておくと時間を気にせずに集中して行うことができます。

瞑想の種類

数息観(すうそくかん)

数息観は、インドから中国へ渡り、仏教とともに日本に伝えられたと言われています。

呼吸に意識を向ける瞑想で、息を吸うときに心の中で「ひと〜」、息を吐くときに心の中で「つ〜」と呼吸数を数えながらおこないます。

数を数えながらおこなうことで雑念が浮かびにくくなります。
呼吸に集中することができるので、瞑想初心者にオススメです。

数息観瞑想のやり方

  1. 安楽座または正座でまっすぐな姿勢で座る
  2. 鼻先を見るか、瞼を閉じる
  3. ゆったりと自然な呼吸を繰り返す
  4. 呼吸をするときは、約5秒で息を吸いながら「ひと~」、約5秒で息を吐きながら「つ~」、約5秒で息を吸いながら「ふた~」約5秒で息を吐きながら「つ~」と数える。10まで数えて1セット
  5. 3〜5セット繰り返す

呼吸瞑想法

呼吸瞑想は、自分の呼吸に意識を向けておこないます。 

吸う息、吐く息に意識を集中することで、感情が安定して迷いや不安を取り除く効果があります。

吸う息では、ポジティブなエネルギーを大気や宇宙から吸い込むようなイメージでおこないます。

吐く息では、身体の中に溜まっている迷いや不安などネガティブな感情を出し切ります。
息とを止めるときは、なりたい自分を思い描きます。
息を「吸う」「吐く」「止める」を1セットとしておこないます。

呼吸瞑想のやり方

  1. 安楽座または正座でまっすぐな姿勢で座る
  2. 両手を膝の上に乗せて、目を閉じる
  3. 5秒かけて、ポジティブなものを取り入れるように息を吸う
  4. 5秒かけて、ネガティブなものを手放すように息を吐く
  5. なりたい自分を描きながら5秒間息を止める
  6. 吸う、吐く、止める時間をできるだけ長さを平等にしておこなう。慣れてきたら、徐々にその時間を長くする。
  7. 5〜10セット繰り返す

イメージ瞑想法

イメージ瞑想は、達成したい願望があるときや、こんな風になりたいなど、想像力を使いながらおこなう瞑想です。

海、山、森など自分がリラックスできるような環境の中で、できる限り具体的になりたい自分を頭の中でイメージします。
できるだけ五感を使ってイメージすることがポイントです。
市販の瞑想用のCDを使ってみても良いでしょう。

確認問題

第3章で学んだことを確認してみましょう。